ツユクサ科の植物は、世界に約40属650~750種あるとされています。熱帯~亜熱帯に多種分布し、温帯に一部が分布しています。
ツユクサ科植物の特徴は、蜜腺が無く、送粉者に対する報酬が花粉のみであること。また、がく片と花弁の数が3つで、雄しべの数が基本6本であることです。不稔の雄しべ(仮雄しべ)を持つ種も多いようです。
日本に自生するツユクサ科の植物は、ツユクサ属、ヤンバルミョウガ属、イボクサ属、ヤブミョウガ属、アオイカズラ属の5属12種ほどです。北海道に自生する種は、ツユクサとイボクサの2種です。
ムラサキツユクサ属のハカタカラクサ(メキシコ原産)などは、観賞用として栽培されています。
ツユクサ属
ツユクサ
ツユクサ目ツユクサ科ツユクサ属ツユクサ
高さ30~50cmの1年草で、花期は7月下旬~9月です。
茎は下部が地面を這い分枝して節から発根し、枝先が立ち上がります。
葉は長さ5~8cmの広披針形で先がとがり、基部は鞘となって茎を抱きます。
上部の葉腋から出る枝先に苞に包まれた花序があり、1日1個ずつ開花します。
がく片は3枚あり、花弁3枚のうち2枚が大きく目立ちます。
雄しべは6本あります。2本が長く突き出し花粉を多数つけます。中くらいの長さの1本は、花粉を少し出します。短い3本は虫を誘う飾り雄しべで不稔です。
雌しべは1本で、長い雄しべと同じくらいの長さです。