イラクサ科の植物は、世界に約55属1500種あるとされています。
同じバラ科の中では、クワ科と近縁な関係にあるそうです。
イラクサ科の植物で日本に自生するものは、約13属60種です。
その中でも北海道に自生するものは、5属13種ほどになります。
ヤブマオ(カラムシ)属
アカソ
バラ目イラクサ科ヤブマオ属アカソ
高さ50~80cmの多年草で、花期は7~8月です。
低山の湿った場所に生えます。
茎と葉柄、花序の軸が赤褐色です。
上部の葉腋に雌花序、下部の葉腋に雄花序がつきます
雌花序では、雌花が集まって赤みを帯びた球形になり、花軸に並びます。
葉は3本の葉脈が目立ちます
葉には柄があって対生します
アカソの「ソ」とは麻のことで、赤みを帯びているアサの意味からアカソと名付けられましたが、アサの仲間ではありません。
ウワバミソウ属
ヤマトキホコリ
バラ目イラクサ科ムウワバミソウ属ヤマトキホコリ
茎が斜上し、上部が水平になって高さ20~40cmになる多年草です。
低山の湿った場所に生え、花期は7~8月です。
葉は柄が無く互生します。
葉腋に小さな花が密集して球状の花序になり、時に長さ2~3cmの柄を出して雄花の花序がつきます。
ムカゴイラクサ属
ミヤマイラクサ
バラ目イラクサ科ムカゴイラクサ属ミヤマイラクサ
高さ40~90cmになる多年草で、花期は7月下旬~9月上旬です。
茎や葉に刺毛があり、触れると痛く皮膚が炎症を起こします。
茎頂部に細い雌花序が、その下に分枝する雄花序がつきます。
雄花には小さな花被片が5個、雄しべが5個あります。
低山の林内の湿った場所に生え、北海道では道南地方にのみ分布します。