ウルシ科の植物は、世界に約80属850種ほどあるとされています。
熱帯~温帯にかけて分布しており、カシューナッツやピスタチオ、マンゴーなどもウルシ科の植物です。
日本に自生するウルシ科植物は、チャチンモドキ属、ヌルデ属、ウルシ属の3属です。
北海道には、ヌルデ属のヌルデ、ウルシ属のツタウルシとヤマウルシが自生します。
ウルシ属
ツタウルシ
ムクロジ目ウルシ科ウルシ亜科ウルシ属ツタウルシ
つる性の落葉低木で、気根により岩や他の木によじ登ります。
雌雄異株で、低地~山地の林内や林縁に生えます。
花期は5~6月で、花は葉腋から出る花序に多数つきます。
花は径5mmくらいで、がく片と花弁は各5枚、雄しべは5本あります。
雌雄異株で雄花と雌花があり、下の写真は雄花です。
果実は長さ5~6mmの偏球形で縦すじがあり、10月に成熟します。
葉は3出複葉で、短い柄があり全縁ですが幼木では切れ込み状の鋸歯があります。
触るとかぶれるので注意が必要です。
秋には黄色~赤色に紅葉します。
ヤマウルシ
ムクロジ目ウルシ科ウルシ亜科ウルシ属ヤマウルシ
高さ5mほどになる、山地や原野に生える落葉樹です。
葉は互生し、奇数羽状複葉で長さ25~40cmです。
小葉は11~17あり、卵形で長さ6~12cmです。
新葉の軸は赤いです。
秋には紅葉します。
幼木では葉の鋸歯が目立ちます。
花は雌雄異株で、5~6月に開花します。円錐花序に茎3~5mmの淡黄色~淡黄褐色の花を多数つけます。
果実は扁球形で幅6mmほどです。毛が密生します。
冬芽は裸芽で、軟毛が密生します。