バラ類ムクロジ目ウルシ科の植物

ムクロジ目

ウルシ科の植物は、世界に約80属850種ほどあるとされています。

熱帯~温帯にかけて分布しており、カシューナッツやピスタチオ、マンゴーなどもウルシ科の植物です。

日本に自生するウルシ科植物は、チャチンモドキ属、ヌルデ属、ウルシ属の3属です。

北海道には、ヌルデ属のヌルデ、ウルシ属のツタウルシとヤマウルシが自生します。

ウルシ属

ツタウルシ

ムクロジ目ウルシ科ウルシ亜科ウルシ属ツタウルシ

つる性の落葉低木で、気根により岩や他の木によじ登ります。

雌雄異株で、低地~山地の林内や林縁に生えます。

5月24日 江差町
ツタウルシ
5月31日 江差町

花期は5~6月で、花は葉腋から出る花序に多数つきます。

花は径5mmくらいで、がく片と花弁は各5枚、雄しべは5本あります。

雌雄異株で雄花と雌花があり、下の写真は雄花です。

ツタウルシ雄花
雄花 6月8日 江差町

果実は長さ5~6mmの偏球形で縦すじがあり、10月に成熟します。

8月2日 大沼公園
8月2日 大沼公園

葉は3出複葉で、短い柄があり全縁ですが幼木では切れ込み状の鋸歯があります。

触るとかぶれるので注意が必要です。

ツタウルシの葉
5月19日 江差町

秋には黄色~赤色に紅葉します。

紅葉したツタウルシ
10月12日 七飯町
ツタウルシ紅葉
10月13日 奥尻町

ヤマウルシ

ムクロジ目ウルシ科ウルシ亜科ウルシ属ヤマウルシ

高さ5mほどになる、山地や原野に生える落葉樹です。

10月28日 函館市

葉は互生し、奇数羽状複葉で長さ25~40cmです。

小葉は11~17あり、卵形で長さ6~12cmです。

ヤマウルシの芽吹き
春の芽吹き 6月2日 江差町

新葉の軸は赤いです。

ヤマウルシの葉
幼木 6月26日 函館山

秋には紅葉します。

ヤマウルシの紅葉
紅葉した葉 10月12日 大沼公園

幼木では葉の鋸歯が目立ちます。

ヤマウルシの稚樹
7月16日 大沼公園
ヤマウルシの稚樹
7月16日 大沼公園
ヤマウルシ幼木
10月21日 大沼公園

花は雌雄異株で、5~6月に開花します。円錐花序に茎3~5mmの淡黄色~淡黄褐色の花を多数つけます。

ヤマウルシ
つぼみ 6月4日 大沼公園
ヤマウルシ
6月11日 大沼公園
ヤマウルシ雄花
雄花 6月11日 大沼公園
ヤマウルシ雄花
雄花 6月11日 大沼公園

果実は扁球形で幅6mmほどです。毛が密生します。

ヤマウルシ果実
6月28日 大沼公園
ヤマウルシ果実
6月28日 大沼公園
ヤマウルシ果実
9月17日 大沼公園
ヤマウルシ果実
9月17日 大沼公園

冬芽は裸芽で、軟毛が密生します。

ヤマウルシの冬芽
冬芽 10月12日 大沼公園
ヤマウルシの冬芽
冬芽 3月16日 江差町
ヤマウルシの冬芽
冬芽 3月16日 江差町
ヤマウルシの葉痕
葉痕 3月16日 江差町
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