キク類ムラサキ目ムラサキ科の植物

ムラサキ目

ムラサキ科の植物は、世界に約135属2500種あるとされています。

科名となったムラサキは北海道にも自生する日本固有種で、その花は白いですが根は紫色の染料として用いられていました。

北海道には自生種12種、帰化種6種ほどのムラサキ科植物が分布しています。

キダチルリソウ属

スナビキソウ

ムラサキ目ムラサキ科キダチルリソウ属スナビキソウ

茎の長さが20~40cmになる多年草で、花期は6~7月です。茎の下部が地面を這い、上部は斜上します。

海岸の砂地に生えます。

スナビキソウ
6月24日 乙部町
スナビキソウ
6月24日 乙部町

花冠は5裂し、径1cmほどで雄しべは5本です。

花冠の外側には毛が生えます。

スナビキソウの花
6月24日 乙部町

葉は厚く、へら形で長さ5cmほどです。先は尖らず、柄はありません。

スナビキソウの葉
6月24日 乙部町

ハマベンケイソウ属

ハマベンケイソウ

ムラサキ目ムラサキ科ハマベンケイソウ属ハマベンケイソウ

茎が分枝して地面を這い、長さが1mほどになる多年草で、花期は6月下旬~8月です。

海岸の砂地やれき地に生えます。

ハマベンケイソウ
6月24日 乙部町

花は茎頂や枝先から垂れ下がります。

花冠は長さ1~1.3cmの筒形で、先が5裂します。雄しべは5本です。

ハマベンケイソウの花
6月24日 乙部町

葉は粉白色をおび肉質で、長さ3~8cmです。楕円形~卵形で鋸歯はありません。

ハマベンケイソウの葉
6月24日 乙部町
ハマベンケイソウの葉
6月24日 乙部町

多肉質な特徴がベンケイソウ(ベンケイソウ科)に似ていて浜に生えることから、ハマベンケイソウの名前がついたそうです。

ワスレナグサ属

ノハラムラサキ(帰)

ムラサキ目ムラサキ科ワスレグサ属ノハラムラサキ

高さ20~50cmの1~2年草で、花期は4月下旬~8月です。

ヨーロッパ原産の帰化植物で、道端や空き地に生えます。

4月18日 江差町

全体に白色の軟毛があります。

ノハラムラサキ
4月18日 江差町

葉は長楕円形です。

ノハラムラサキ
4月18日 江差町
ノハラムラサキ

花は径3mmほどで、花冠は5裂し、雄しべは5本あります。

ノハラムラサキの花
4月18日 江差町
ノハラムラサキの花

近似種のワスレナグサとは、がくにかぎ形の毛が密生していることで区別できます。

ノハラムラサキのがくの毛
6月13日 江差町

またよく似たノムラサキとは、花柄の基部の下に苞葉が無いことで区別します。

葉は花序の分岐点につきます。

ノハラムラサキの葉
6月16日 江差町

ヒレハリソウ属

ヒレハリソウ(コンフリー;帰)

ムラサキ目ムラサキ科ヒレハリソウ属ヒレハリソウ

高さ40~100cmの多年草で、花期は6~8月です。

ヨーロッパ原産の帰化植物で、道端や空き地に生えます。

ヒレハリソウ
6月28日 奥尻町

全体に粗い毛があり、ざらつきます。

茎には顕著な翼があり、ヒレハリソウの名前の由来となりました。

ヒレハリソウのつぼみ
6月28日 奥尻町

花は10~20個がまとまってつきます。

花冠は長さ1.5~2cmで、中ほどにくびれがある筒形で先が5浅裂します。

ヒレハリソウの花
6月28日 奥尻町

葉は互生して全縁、根出葉には長い柄があります。

ヒレハリソウ全体
6月28日 奥尻町
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