APG分類体系によって旧ガガイモ科を含むようになったキョウチクトウ科の植物は、世界に320~360属約4300種あるとされています。
キョウチクトウ科植物の多くは有毒成分を含む乳液を出しますが、それが薬として利用されることもあります。
キョウチクトウ、ニチニチソウ、プルメリアなど花が美しく観賞用として栽培される種も多いです。
道内には、バシクルモン、チョウジソウ、イケマ、ガガイモなど10種ほどのキョウチクトウ科植物が自生します。
バシクルモン属
バシクルモン(オショロソウ)
リンドウ目キョウチクトウ科キョウチクトウ属バシクルモン
高さ40~70cmの多年草で、花期は7月です。
海岸の岩場や、沢沿いの岩場に生えます。分布域は北海道と本州の青森~新潟の日本海側です。
花は円錐状につき、花冠は長さ6~7mmの鐘形で、先が5つに裂けます。
雄しべは5本、雌しべは1本あります。
茎は赤みをおび、切ると乳液が出ます。
葉には柄があり互生しますが、枝では対生となります。
葉身は長さ2~5cmの長楕円状卵形で、鋸歯はありません。
バシクルモンという名前は、アイヌ語でカラス(バシクル)と草(モン)を意味するそうです。
別名のオショロソウは、小樽市の忍路(おしょろ)海岸で発見されたことからついた名前です。