ミソハギ科の植物は、世界に約30属620種ほどあるとされています。
木本と草本があり、木本は熱帯に、草本は湿地に生育するものが多いようです。
観賞用に栽培されるサルスベリ(サルスベリ属)や、果実を食用にするザクロ(ザクロ属)もミソハギ科の植物です。
日本に自生するミゾハギ科植物は、7属16種ほどになります。
このうち北海道に自生するのは、ミゾハギ属のエゾミソハギ、キカシグサ属のキカシグサ、ヒシ属のヒシです。
ミソハギ属
エゾミソハギ
フトモモ目ミソハギ科ミソハギ属エゾミソハギ
高さ50~150cmの多年草で、花期は7月中旬~8月です。
低地の湿地や水辺に生えます。
葉は披針形~広披針形です。基本的には対生しますが、3輪生していることもあります。
花は穂状に多数つき、径2cmほどの大きさです。
花弁が6枚、雄しべが12本、雌しべが1本あります。
12本の雄しべのうち、6本は長く6本は短いです。
梅沢俊著の「新北海道の花」によると、雌しべの長さには3通りあるとのことです。3タイプの花を探してみました。
1.雌しべの長さが長いタイプ
雌しべが雄しべより長く突き出ています。見える雄しべの数は6本前後です。
2.雌しべの長さが中くらいのタイプ
長い雄しべ6本(葯の色は黒)と短い雄しべ6本(葯の色は黄)の中間に、雌しべの花柱が突き出ています。
3.雌しべの長さが短いタイプ
6本の長い雄しべと6本のやや短い雄しべ、それらの雄しべより短い雌しべです。