キジカクシ目アヤメ科の植物

キジカクシ目

アヤメ科の植物は、世界に約66属2200種あるとされています。

このうち日本に分布するのはアヤメ属のみで、北海道にも数種が自生しています。

帰化種では、キショウブやニワゼキショウ属のニワゼキショウが野生化しています。

栽培種では、サフラン、フリージア、グラジオラス、クロッカスなど花屋や家の庭などで見かけるものが多いです。

クロッカス
クロッカス

アヤメ属

アヤメ属の花は、3枚の外花被片と3枚の内花被片を持ちます。
外花被片は大きく垂れ下がり、内花被片は小さく直立します。

アヤメの内花被と外花被
ノハナショウブ

花柱は上部が3分枝し、横に伸びて花弁のようになります。

アヤメの花の特徴
ヒオウギアヤメ

雄しべは花弁状の花柱分枝の下に付きます。

アヤメの雄しべ
ヒオウギアヤメ

アヤメ

キジカクシ目アヤメ科アヤメ属アヤメ

高さ30~60cmの多年草で、花期は6~7月です。

やや湿った原野や草原に生えます。

アヤメ
6月11日 七飯町

葉は長さ30~50cm、幅5~12mmで、細い主脈がありますが目立ちません。

アヤメ

花は茎頂に2~3個つき、外花被片基部に虎斑模様があります。

内花被片は大きく直立します。

アヤメ
6月11日 七飯町

花弁に美しいあや模様があることから、アヤメ(綾目)という名前がついたとされています。

ヒオウギアヤメ

キジカクシ目アヤメ科アヤメ属ヒオウギアヤメ

高さ30~60cmの多年草で、花期は6~7月です。

湿った草地や湿原に生えます。

ヒオウギアヤメ
7月17日 雨竜沼湿原

外花被片の基部に網目模様があります。

よく似たアヤメの花とは、内花被片が著しく小さく線形であることから見分けられます。

ヒオウギアヤメの花
7月15日 神仙沼湿原
ヒオウギアヤメの雄しべ
7月15日 神仙沼湿原

ノハナショウブ

キジカクシ目アヤメ科アヤメ属ノハナショウブ

高さ40~80cmの多年草で、花期は7~8月です。

湿った草地や湿原に生えます。

ノハナショウブ
7月10日 江差町

花は径10cmほどで、外花被片の基部中央に黄色い斑が入るのが特徴です。

ノハナショウブ
7月8日 江差町

キショウブ(帰)

キジカクシ目アヤメ科アヤメ属キショウブ

高さ1mほどの多年草で、花期は6~7月です。

湿った草地や、池・河川の周囲に生えます。

ヨーロッパ原産の帰化植物ですが、日本各地で野生化しています。

キショウブ
6月12日 江差町
キショウブ
6月12日 江差町

綺麗な花ですが、その繁殖力の高さから要注意外来生物に指定されています。

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