サルトリイバラ科の植物は、世界に1属(または2属)260~300種あるとされています。
APG新分類体系でサルトリイバラ科に含まれる植物は、少し前まではユリ科に分類されていました。
日本国内には10種ほど、道内にはサルトリイバラ、シオデ、タチシオデの3種が自生しています。
サルトリイバラとシオデは、どちらもつる性植物で雌雄異株という点では共通していますが、サルトリイバラは木本、シオデとタチシオデは多年草です。
参考図書 「新維管束植物分類表」米倉浩司 「新北海道の花」梅沢俊 ほか
サルトリイバラ属
サルトリイバラ
ユリ目シオデ科サルトリイバラ属
2-4mのつる性の落葉木本植物で、花期は5-6月です。


雌雄異株の植物で、花序は葉腋から出る柄にまとまって付き球形です。

花被片は雄花・雌花共に6枚で、花径は6mmほどです。(写真は雌花)

実は径8mmほどの球形で、赤く熟し、切り花などにも利用されます。


茎には下向きに曲がったトゲがまばらにあり、サルでも取れそうなことから、サルトリイバラの名前が付いたと言われています。

花被片が6枚という点が、同じユリ目のユリ科やチゴユリ科の花と共通しています。

シオデ
ユリ目シオデ科サルトリイバラ属
長さ2~4mになるつる性の雌雄異株の多年草です。花期は7~8月で、低山の林縁や原野に生えます。

葉は短い柄があって互生し、葉身は長さ5~15cmの卵状楕円形です。やや厚みとつやがあり、葉脈の部分がへこんで目立ちます。

花序は葉腋から出る柄につき球形です。雄花は径1cmほど雌花は径7mmほどで、共に花被片は6枚で反り返ります。

