ユリ目シュロソウ科の植物

ユリ目

シュロソウ科の植物は、世界に16~19属約170種あるとされています。日本にはこのうち7属が分布します。

この科の植物は、少し前まではほとんどがユリ科として分類されており、DNA分析による新しい分類体系(APG)でシュロソウ科となりました。

ショウジョウバカマ属

ショウジョウバカマ

ユリ目シュロソウ科ショウジョウバカマ属ショウジョウバカマ

高さ10-20cmの多年草で、花期は5-7月です。

湿原や亜高山の湿った場所に生えます。

ショウジョウバカマ

葉はロゼット状で光沢と厚みがあり、細長いへら形になります。

ショウジョウバカマ
6月6日 神仙沼湿原

茎頂に小さな花が集まって付き、花被片は6枚です。花の色はピンク、紫、赤と変化に富みます。

ショウジョウバカマ
6月13日 神仙沼湿原

ショウジョウとは顔の赤い架空の生き物です。花を猩猩の顔に、葉を袴に見立ててショウジョウバカマの名前がついたとされています。

ショウジョウバカマ
6月13日 神仙沼湿原

ツクバネソウ属

ツクバネソウ

ユリ目シュロソウ科ツクバネソウ属ツクバネソウ

高さ20~40cmの多年草で、花期は5~6月です。

低地~山地の林内に生えます。

6月13日 函館市

花弁(内花被片)は無く、がく片(外花被片)が4枚、雄しべが8本、花柱が4本あり、子房は緑色です。

ツクバネソウ花アップ
6月11日 厚沢部町

葉は茎頂にふつう4枚輪生しますが、5-6枚になることもあります。

ツクバネソウ5枚葉
6月11日 厚沢部町

がく片が3枚、雄しべが6本の個体もありました。

ツクバネソウ
6月13日 函館市
ツクバネソウ がく片3枚
6月13日 函館市
ツクバネソウのつぼみ
つぼみ 5月17日 奥尻町
開花直前のツクバネソウ
開花直前 6月2日 奥尻町

下の写真は花が終わった後のツクバネソウです。果実は取れてしまったようです。

ツクバネソウ花後
花後 9月16日 俱知安町

クルマバツクバネソウ

ユリ目シュロソウ科ツクバネソウ属クルマバツクバネソウ

高さ20-30cmの多年草で、花期は5-6月です。

低地~低山の林内に生えます。

クルマバツクバネソウ
6月20日 奥尻町

葉は茎頂に6-8枚輪生し、披針形で3本の葉脈が目立ちます。

がく片はふつう4枚ありますが、この写真のように5枚の個体もあります。

花弁は糸状でがく片の間に垂れます。子房は黒紫色です。

6月20日 奥尻町

エンレイソウ属

エンレイソウ

ユリ目シュロソウ科エンレイソウ属エンレイソウ

高さ20~40cmの多年草で、花期は4~6月です。

低地~亜高山の明るい林内に生えます。

エンレイソウ
4月26日 奥尻町
エンレイソウ
4月26日 奥尻町
エンレイソウのつぼみ
4月27日 厚沢部町

葉は茎頂に3枚輪生し、丸みをおびたひし形で網状脈があります。長さ・幅共に10~15cmです。

エンレイソウ
5月27日 厚沢部町

花弁(内花被片)は無く、あずき色または緑色のがく片(外花被片)が3枚あります。

雄しべは6本、雌しべは1本あり、雌しべの柱頭は3裂します。

4月15日 函館山

果実(子房)が黒紫色の品種をクロミノエンレイソウ、緑色の品種をアオミノエンレイソウと呼ぶこともあります。

エンレイソウの花
5月27日 厚沢部町

果実は稜のある球形で、径2-2.5cmになります。

エンレイソウの果実
6月11日 厚沢部町
果実をつけたエンレイソウ
6月11日 厚沢部町

コジマエンレイソウ

ユリ目シュロソウ科エンレイソウ属コジマエンレイソウ

高さ20~40cmの多年草で、花期は4~6月です。

エンレイソウと現存しないオオバナノエンレイソウの近似種との交雑種とされています。

4月26日 函館山

赤紫色の花弁が通常3枚ありますが、0~2枚の個体もあるそうです。

コジマエンレイソウ
4月26日 函館山
コジマエンレイソウ
4月26日 函館山

コジマは渡島小島(松前小島)の意味で、北海道固有種のエンレイソウです。

ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)

ユリ目シュロソウ科エンレイソウ属ミヤマエンレイソウ

高さ20~40cmの多年草で、花期は5~6月です。

山地の広葉樹林内に生えます。

ミヤマエンレイソウ
5月29日 真狩村
ミヤマエンレイソウ
5月2日 函館市

3枚ある花弁の先はとがり、花は横~斜め下向きに付きます。

ミヤマエンレイソウ
5月2日 大沼公園

がく片と花弁はほぼ同じ長さで、約3cmです。

雄しべは6本あり、葯は花糸とほぼ同じ長さです。

ミヤマエンレイソウ
5月29日 真狩村
ミヤマエンレイソウ
5月2日 大沼公園
5月24日 大沼公園

オオバナノエンレイソウ

ユリ目シュロソウ科エンレイソウ属オオバナノエンレイソウ

高さ20-40cmの多年草で、花期は5-6月です。

低地~低山、時に亜高山の明るい林内や草地に生えます。(ミヤマエンレイソウよりも湿った場所に生えているような気がします。)

オオバナノエンレイソウ群落
4月29日 せたな町

3枚の花弁は広卵形で普通先はとがらず、花は上~斜め上向きにつきます。

オオバナノエンレイソウ
5月2日 函館市

雄しべは6本あり、雌しべより長く、葯の長さは花糸の約3倍ほどになります。

オオバナノエンレイソウ
5月2日 函館市
5月14日 函館山

子房の先が濃い紫褐色になります。

オオバナノエンレイソウ
5月2日 函館市
花後 5月28日 函館山
花後 5月28日 函館山

シュロソウ属

シュロソウ

ユリ目シュロソウ科シュロソウ属シュロソウ

高さ50-100cmの多年草で、花期は7-8月です。

山地~亜高山の草地や樹林下に生えます。

シュロソウ
7月13日 奥尻町

茎の根元がしゅろ状の繊維に包まれます。

下部に長楕円形で長さ20~35cmの大きな葉がつき、上部の葉は小さく細いです。

総状花序には毛が密につきます。花は径1-1.5cmで、花被片は6枚あります。雄花と両性花があります。

シュロソウの花
7月13日 奥尻町

コバイケイソウ

ユリ目シュロソウ科シュロソウ属コバイケイソウ

高さ50-100cmの多年草で、花期は6-7月です。

低地~亜高山の湿原や湿った草地に生えます。

コバイケイソウ
7月11日 神仙沼湿原

葉は長さ10~20cmの広楕円形で縦ジワが目立ち、基部は茎を抱きます。

コバイケイソウ
7月11日 神仙沼湿原

花は茎上部の円錐花序に多数つき、径1cmほどです。花被片は6枚あり、雄花と両性花があります。

コバイケイソウの花
7月11日 神仙沼湿原
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