ツリフネソウ科の植物は、世界に2属約1000種あるとされています。
旧分類ではフウロソウ目に入れられていたツリフネソウ科ですが、現在のAPG分類体系ではツツジ目になりました。
ツリフネソウ科はほとんどがツリフネソウ属で、園芸種として植栽されるホウセンカが有名です。
日本には、変種や品種も含め6種ほどが自生しています。
北海道にはツリフネソウとキツリフネ、ツリフネソウの品種シロツリフネ、キツリフネの品種ウスキツリフネが自生します。
ツリフネソウ属
ツリフネソウ
ツリフネソウ科ツリフネソウ属ツリフネソウ
高さ40~80cmの1年草で、花期は7~9月です。
低地~山地の湿った場所に生えます。
茎は赤みをおび分枝し、節が膨らんでいます。
茎の先端部から細い柄が伸び、長さ4cm前後の船形の花がぶら下がります。
花弁とがく片が各3個あり、下部のがく片が筒状となって渦巻いた距となります。
雄しべは5個あります。
葉は互生し、葉身は長さ5~13cmの菱状楕円形で、先がとがり縁に鋸歯があります。
長さ2cm前後の蒴果をつけ、触れると弾けます。
キツリフネ
ツリフネソウ科ツリフネソウ属キツリフネ
高さ70cmほどになる多年草で、花期は7~9月です。
低地~山地の湿った場所に生えます。
長さ3~4cmの舟形の花が、葉腋から出る柄にぶら下がるようにつきます。
花弁は3個あり、下の2個が大きく、内側に赤い斑点があります。
がく片も3個あり、1個が袋状になって先が長い距となり、ゆるく下に曲がります。
葉は長卵形で柔らかく、縁に浅い鋸歯があります。