4月15日、函館山を歩いてきました。
先に宮の森コースを歩いたので、出発は正午ごろになりました。この頃になると管理事務所前の駐車場にもいくつか空きスペースができていました。
さて、ここから旧登山道コースに入っていきます。
コースの入り口付近にエゾエンゴサク(ケシ科)が咲いていました。
エゾエンゴサクの雄しべと雌しべは、合着した花弁の中に隠れて見えないです。
少し歩くとキクザキイチゲ(キンポウゲ科)の姿もありました。
キクザキイチゲには、雄しべと雌しべが多数あります。
エンレイソウ(シュロソウ科)もいくつか咲いていました。
エンレイソウの雄しべは6個、雌しべの柱頭は3裂します。
車道を渡って広い道を歩いていきます。
道端にキバナノアマナ(ユリ科)を見つけました。宮の森コースと比べて、数が少ないです。
カタクリ(ユリ科)の群生地もありました。
道端によく見かけたのはアキタブキ(キク科キク亜科)のフキノトウです。
アキタブキには雄株と雌株があり、すぐ下の写真は雄株です。
雄株は星形の花を多数つけ、各花には雄しべが5個あります(茶色の部分)。
中央から出るこん棒状のものは退化した雌しべで、先端に雄しべの花粉がついています。
糸状の花をつけているのがアキタブキの雌株です。
雌花の中にある星形の花には花粉ができず、虫を呼び寄せるための蜜だけを出すそうです。
糸状のものは花柱(雌しべの上部)で、先端が2裂します。
花の時期が終わるとアキタブキの雌株は上に伸び、花だった部分は褐色になります。
道路脇の法面には、スミレの花が咲いていることもありました。今回見つけたのは、スミレサイシンとヒナスミレです。この2種はごく近くに生えていました。
スミレサイシン(スミレ科)は葉が大きいスミレです。
この写真では色が再現できませんでしたが、ヒナスミレ(スミレ科)は薄いピンク色のスミレでした。
ヒナスミレの花弁の内側には、毛が生えています。
法面には、ニリンソウの群落が見られる場所もありました。
キクザキイチゲと同じキンポウゲ科なので、雄しべと雌しべが多数あります。
3~4合目の間には、キクザキイチゲの群落がありました。
また五合目分岐点の付近には、エゾエンゴサクの群落がありました。
エゾエンゴサクが生えるこのあたりは、周りに比べて土が湿っているのかもしれませんね。
さてここでカメラのバッテリーが切れてしまいました。
また近いうちにこの場所に来たいものです。