4月中旬、函館山に上る車両の通行ゲートはもう開いています。

少しだけ車道を歩き、こちらからコースに入ります。

4月上旬に来た時に比べて、樹木の枝先の緑が増えています。

片道30分ほどのコースです。

4月中旬の函館山宮の森コースで見ることができた花について紹介します。
エンレイソウ
エンレイソウの花は満開の時期です。

スギ林の中に群落があります。

エンレイソウには内花被片(花弁)が無く、3枚の外花被片(がく片)が花弁のように見えます。

雄しべは6本で、雌しべの柱頭は3裂します。全て3の倍数です。

コジマエンレイソウ
コジマエンレイソウも咲き始めています。
スギ林の中に多く生えるエンレイソウに対して、コジマエンレイソウは木道脇の明るい場所によく見かけます。

キバナノアマナ
スギ林の中で所々に群生していました。



最大の群生地は、碧血碑に向かって下っていく階段の周辺です。エゾエンゴサクとキバナノアマナが入り混じって花畑を作っていました。

エゾエンゴサク

キクザキイチゲ
4月上旬はまだ蕾でしたが、中旬になると満開です。


ニリンソウ
ニリンソウは蕾のものが多いですが、ぽつりぽつりと咲いています。



ニリンソウとキクザキイチゲは同じキンポウゲ科で、雄しべと雌しべが多数あります。

フクジュソウ(実)
木橋手前のフクジュソウ群生地は4月上旬に来た時は満開でしたが、もう花の姿はありません。

よく見ると、沢山の実をつけていました。緑色のボールのようです。

ヤマネコノメソウ
木道脇に見つけたヤマネコノメソウ。

この個体は雌しべがあった部分がぷっくり膨らんでいて、花は終わっているようでした。

スギ林の中ではまだまだ咲いています。

8個の雄しべが、黄色の花粉をつけています。

タチツボスミレ
木道脇に咲いていました。

ヒカゲスミレ
木橋が終わってスギ林に入る手前に、明るい場所に咲いていました。

ヒカゲスミレという名ですが、実は日なたが好きなのでは…

つぼみも沢山ついていて、これからまだまだ咲きそうです。

ミヤマハコベ
木道脇の明るい場所に咲いていました。


エゾタンポポ
木道脇の明るい場所に咲いていました(2024年)。


2025年の同時期に訪れた時にはまだ蕾で、花を見ることはできませんでした。

ヒメアオキ(実)
スギ林の中によく見かけるヒメアオキは常緑の低木です。つぼみをつけていました。

昨年咲いた花からできたヒメアオキの果実は、赤く熟していく途中のようです。

中には真っ赤な果実をつけている木もありました。
