4月26日、函館山宮の森コースを歩いてきました。
駐車している車は沢山ありましたが、このコースはそれほど人気が無いのかすれ違う人の数が少なかったです。
前回は4月15日に来訪したのですが、わずか11日の間に新しく咲きはじめた花、消えてしまった花が数種あり春の森林の変化の速さに驚かされました。

コース入り口の憩いの広場には桜が咲いていました。


案内板の周辺にはタチツボスミレ(スミレ科)が咲いていました。

明るく開けた憩いの広場にはハコベが咲いていました。
花の径は1cmほどで、花弁ががく片より少し長く、花柱が3本あることからミヤマハコベ(ナデシコ科)ではないかと思います。


コースの入口手前にはコジマエンレイソウ(シュロソウ科)の群落がありました。
初めて目にしたコジマエンレイソウには感動しました!が、この後けっこう沢山見れました。

オオタチツボスミレ(スミレ科)の群落もありました。タチツボスミレよりも背の高いスミレです。

ここから木橋の上を歩いて行きます。前に来た時に山の緑が確実に増えてきています。

木橋入口付近には、原始的な植物の一つとされるヒトリシズカ(センリョウ科)が咲いていました。
ヒトリシズカには花弁とがく片がありません。白い棒状のものは基部に葯が2個つく花糸とのことです。

白い花糸の根元の黄色の部分が葯です。白く丸いものは花柱(雌しべの先)です。

木橋脇の斜面には、キジムシロ(バラ科バラ亜科)の花が咲いていました。まだ時期が早いのか、見たのはこの花だけでした。

ヒメアオキ(アオキ科)の花も咲き始めていました。

タチツボスミレ(スミレ科)は花盛りという感じで、土の斜面にいくつも見かけました。

木橋の最後の方、スギ林に入る手前にはヒカゲスミレ(スミレ科)が生えていました。

蕾も多く、まだ花の時期は続きそうです。

さて、木橋は終わり暗いスギ林の中に入っていきます。

スギ林に入れば、コジマエンレイソウ(シュロソウ科)の群落がありました。

コジマエンレイソウは、エンレイソウとオオバナのエンレイソウの雑種です。

花弁が落ち、がく片だけになったコジマエンレイソウ↓

しかし、花弁の落ちた後のコジマエンレイソウと普通のエンレイソウの区別をどうつけたら良いのか😅 コジマエンレイソウのがく片はやや緑がかった色で、エンレイソウのがく片の色は濃いめという違い?

オオバナノエンレイソウ(シュロソウ科)の数は少なく、今回見られたのはこの2輪だけでした。

スギ林の中でよく見ることのできたスミレは、スミレサイシン(スミレ科)でした。葉が大きなスミレで、湿った場所に生えます。

木橋脇でも見かけたヒメアオキ(アオキ科)はスギ林の中によく見られる常緑低木です。下の写真は雄花です。

去年咲いたヒメアオキの花の果実が、赤く色づいていました。

スギ林の中によく見かける落葉樹は、まだ小さなイタヤカエデ(ムクロジ科)でした。

周りがこの暗い環境のままだと大きくなる前に枯れてしまうと思いますが、その生命力には少し感動。

ニリンソウ(キンポウゲ科)はまさに花盛りで、一面に花畑を作っていました。
この辺りにあるというミドリニリンソウを探してみましたが、そちらは見つからずでした。

ニリンソウという名の通り2個花をつけるものも、1個や3個つけるものもあります。

雄しべと雌しべは多数あり、華やかです。

同じキンポウゲ科のキクザキイチゲはもう花の時期は終わりかけで、ぽつぽつと見かけるくらいでした。

キクザキイチゲと同じく、エゾエンゴサク(ケシ科)は終わりかけの花が少し見られるだけでした。

このコースではエゾエンゴサクはほとんどの花は終わり、実をつけていました。

ヤマネコノメソウ(ユキノシタ科)の花も終わり、こげ茶色の実をつけていました。

10日ほど前に来た時はエゾエンゴサクとキバナノアマナの花畑が広がっていた斜面は、草に被われていました。

体力温存のため、このコースはここで引き返しました。この日の記録は旧登山道コースに咲く花に続きます。