豊かなブナの森林に覆われている北海道奥尻島。
奥尻21世紀復興の森は、そんな奥尻ブナ林の魅力がつまっている場所です。
フェリーターミナルから車で15分ほどの場所にあり、遊歩道が整備されているので気軽に森の中を散策できます。
案内版に示された矢印の方向に進んで行きます。
赤いペンキがついているブナの木の横が、散策路の入り口です。
7月になるとブナ林の緑はますます濃くなります。
復興の森でも花の数は減ってきますが、色とりどりのキノコや植物の実などが楽しめるようになります。
6月に咲いていたギンリョウソウ(ツツジ科)の花は、ほとんどの花被片が無くなって、白い果実が上向きに付いています。
ギンリョウソウと入れ代わるように姿を現すのはシャクジョウソウ(ツツジ科)です。
シャクジョウソウはギンリョウソウと同様に葉緑素を持たない植物です。花は茎頂に下向きに数個付きます。
5mmほどの小さな白い花を付けているのは常緑小低木のハイイヌツゲ(モチノキ科)です。
ウメのような花をつけている花はウメガサソウ(ツツジ科)です。
こちらはトチバニンジン(ウコギ科)の花です。花は小さく径5mmほどの大きさです。
森林の中で目をひくオレンジ色の花は、クルマユリ(ユリ科)です。
ツルアリドオシ(アカネ科)の花は2個セットで咲きます。花の大きさは1cm位で小さな白い花です。
普通花の先は4裂しますが、この花のように5裂することもあります。花の内側には毛が生えています。
オニシモツケはバラ科の植物です。大きさ8mmほどの小さな白い花をまとまって咲かせます。6月に開花した花は、7月にまだ咲いていました。
オオヤマサギソウはラン科の植物です。小さな花はサギというよりクリオネのようです。
こちらの白いランは、アケボノシュスラン(ラン科)です。名前のアケボノは花の色から、シュスは葉の模様からとったものです。
ミヤマウズラ(ラン科)もこの時期に咲くラン科植物です。名前は、葉の模様ががウズラの羽に似ていることによります。
8月下旬に見たアキノキリンソウ(キク科)は、まだほとんどつがぼみでした。
8月になると様々なきのこが姿を見せます。
ピンクの小さなキノコはハナオチバタケです。
ハナオチバタケを裏側から見たところです。
コケの中に生えるオレンジ色の小さなキノコはヒナノヒガサです。
この紫色のキノコはムラサキシメジではないかと思います。
こちらは名前がわからないキノコです。
オオバタケシマラン(ユリ科)の実が赤くなってきました。緑・黄・赤色の実がまるで信号のようです。
やがて全ての実が赤色になります。
青紫色のサンカヨウ(メギ科)の実です。
こちらはツバメオモト(ユリ科)の実です。この実の色がツバメの色に似ていることが、ツバメオモトの名前の由来と言われています。
奥尻島では、タヌキはかなりの確率で見られます。
霧の日に見るブナ林は、神秘的な雰囲気をしています。
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