豊かなブナの森林に覆われている北海道奥尻島。
奥尻21世紀復興の森は、そんな奥尻ブナ林の魅力がつまっている場所です。
フェリーターミナルから車で15分ほどの場所にあり、遊歩道が整備されているので気軽に森の中を散策できます。
案内版に示された矢印の方向に進んで行きます。
赤いペンキがついているブナの木の横が、散策路の入り口です。
9月になると林床に咲く花は少なくなりますが、この時期だけに姿を見せる花もあります。
奥尻復興の森で9月に見ることができた花と、10月の紅葉の様子を紹介します。
秋に姿を見せる花の一つがダイモンジソウ(ユキノシタ科)です。復興の森では9月上旬に見ることができました。
花は上の3枚の花弁がやや小さめで下の2枚が大きく、漢字の「大」という字に似ています。
エゾノコンギク(キク科)も秋の花です。薄紫色の花の大きさは2cm位です。コンギクのコンは紺色の紺からきているようです。
名前の通り、アキノキリンソウ(キク科)も秋の花です。8月に咲き始めた花は、9月に満開になっていました。
アキノキリンソウの名前は花が似ているキリンソウという植物からとられたらしいですが、キリンソウはベンケイソウ科の植物で全く別の植物になります。
ゲンノショウコ(フウロソウ科)は花の時期が長く夏から咲いていますが、9月という花の少ない時期になると目立つ花です。
昔から胃腸薬として利用されてきた薬草で、ゲンノショウコという名前は薬が効いた「現の証拠」からきたらしいです。
10月になるとブナの黄葉が始まります。
ヤブコウジ(サクラソウ科)が赤い実をつけていました。高さ20cmほどの常緑樹です。
こちらはヒメモチ(モチノキ科)です。この植物も常緑樹なのでまだ緑の葉をつけています。
10月になっても咲いていたのは、ナギナタコウジュ(シソ科)の花です。
目を引くピンク色の葉はツタウルシ(ウルシ科)です。かぶれるとひどい目に合うツタウルシですが、紅葉は美しいです。
ハウチワカエデ(ムクロジ科)は赤く染まっていきます。
ツリバナ(ニシキギ科)が実をつけています。6月に咲いていた花は白くて目立たないものでしたが、この赤い実は秋の森林の中で目を引きます。
秋が深まるにつれ、ブナの葉は黄色から茶色へと変化してゆきます。
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