5月14日、函館山宮の森コースを歩いてきました。
前回このコースを訪れたのは4月26日だったのですが、2週間あまりの間にずいぶんと森の様子が変化していました。
憩いの広場の緑が濃くなっています。
広場では、ズミ(バラ科サクラ亜科)の花が満開でした。
コースに入って行きます。
コース入口付近にはムラサキケマン(ケシ科)が咲いていました。
セリ科の小さな花は、ヤブジラミかと思いましたがヤブニンジンでした。
アブラナ科の植物、コンロンソウも花の時期で沢山咲いていました。
緑の中にヤマツツジ(ツツジ科ツツジ亜科)の赤い花が目立っていました。
常緑低木、ヒメアオキ(アオキ科)の花もよく見かけました。
ヒトリシズカ(センリョウ科)は白い花糸を落としていました。
木道の周りも、前回4月26日に来た時よりも一段と緑が濃くなっていました。
木道では木からぶら下がって咲く花・ツリバナ(ニシキギ科)が咲いていました。秋には赤い実をつけるツリバナですが、花は地味です。
落葉低木、ミツバウツギ(ミツバウツギ科)の花はまだほとんどが蕾でしたが、中には咲いているものもありました。
ヤマネコノメソウ(ユキノシタ科)は、もうすっかり実が無くなっていました。からっぽのコップのようです。
ちなみに下の写真が4月26日撮影、実をつけていた時のヤマネコノメソウの姿です。
シャク(セリ科)の花がもう咲き始めていました。
さて、木道を降りてスギ林の中に入ります。スギ林の中も緑が増えています。
エンレイソウ(シュロソウ科)の花期は終わり、実が膨らんできていました。
ニリンソウ(キンポウゲ科)はまだ咲いていましたが、花の時期は終わりかけのようでした。
コウライテンナンショウ(サトイモ科)は木道でも見ることができましたが、スギ林の中でよく見かけました。
スギ林の中ではホウチャクソウ(チゴユリ科)とユキザサ(キジカクシ科)が群落を作っており、沢山見ることができました。
ホウチャクソウの花被片は6枚ありますが、筒形で平開することはありません。
笹のような葉を持ったユキザサは、茎の色はあずき色なのでアズキナとも呼ばれます。
葉はホウチャクソウとよく似ていますが、ユキザサの葉の方が小さく、茎も分枝しません。
ユキザサの花被片と雄しべは6個ずつあります。雪の結晶のようです。
前回よく見たミヤマハコベ(ナデシコ科)の花を一つだけ見かけました。探せばもっとあったかもしれません。
オオバナノエンレイソウ(シュロソウ科)の花も終わってしまったようでした。このように花弁がしおれてから見ると、雄しべの花糸に対して葯がかなり長いことがわかります。
4月26日にこのコースに来た時に見ることができた、スミレの仲間やエゾエンゴサク、キクザキイチゲの姿はもうありませんでした。季節の移り変わりの早さを感じます。