今年(2024年)初めて大沼公園に行ってみたのは3月28日でした。まだ沼が凍っていました。

4月11日に再び訪れた時、沼の氷は解けていましたが、咲いている花はアキタブキくらいでした。


4月23日に訪れた時は、ナナカマドやブナの葉が開いてきていていました。


ヤナギの花も咲いていました。

しかし本格的に花が咲き始めるのは、やはり5月からのようです。
大沼公園で5月に咲いていた花を紹介します。
木に咲く花
ヒロハノヘビノボラズ
高さ1~3mの落葉樹です。茎に名前の由来となった刺があります。
5月上旬に見た時は、沢山の蕾をつけていました。

少し開きかけの花もありました。

5月下旬になると多くの花が開花していました。

花は黄色で、径6mmほどです。

エゾヤマザクラ
高さ20mほどになる落葉樹で、北海道の代表的なサクラです。

花は薄紅色で、5月上旬に葉と同時に開花します。

ミヤマザクラ
高さ15mほどになる落葉樹です。
5月中旬、開葉より遅れて開花する花は白く、径2~2.5cmとエゾヤマザクラ(3~4cm)よりも小さいです。



ナナカマド
高さ10~15mになる落葉樹です。
葉を開く時期が他の落葉樹に比べて早いですが、花は5月上旬まだ蕾です。

花は白色で径1cmほどです。5月中旬には開花していました。


5月下旬になると花の時期は終わりかけのように見えました。


サクラの仲間ですが、葉が奇数羽状複葉で特徴的です。

ズミ
高さ2~10mになる落葉樹です。
花は白色で径2.5~3cmになります。

5月中旬に開花し、下旬になるともう花の時期は終わっていました。

ズミの葉には中裂するものがあります。よく似たエゾノコリンゴには、中裂する葉はありません。

コマユミ
高さ2mほどになる落葉樹です。
5月中旬には花が咲き始めていました。。

5月下旬になるとさらに花の数が増えていました。

花は淡黄緑色で、径7mmほどです。


ツリバナ
高さ4~5mになる落葉樹です。
花が枝からぶら下がるようにつきます。

5月中旬には開花しており、下旬になってもまだまだ咲き続けています。

花はやや紫色をおびた淡緑色で、径8mmほどです。

ハウチワカエデ
高さ10mほどになる落葉樹です。5月上旬、開葉と同時に開花します。

花は暗紅色で、雄花と両性花があります。

長い雄しべをつけているのが雄花、毛に被われた雌しべと短い雄しべをつけているのが両性花です。

5月中旬になるともう小さく未熟な果実を見ることができます。

ヤマツツジ
北海道の山に自生するツツジで、朱赤色の花を咲かせます。
5月上旬はまだ蕾のものが多く、咲いている花は1株につき数個でした。


5月中旬には満開でした。

5月下旬でもまだまだ咲いています。

下の写真の白やピンク、オレンジ色のツツジの花は、人の手によって植栽されたものだと思われます。
これらのツツジも、5月中旬~下旬にかけて見ごろを迎えていました。



6月上旬に大沼公園を訪れた時には、ツツジの花はほとんど終わっていました。
ハクサンシャクナゲ
低山~亜高山に生える常緑樹です。
花は白色~淡紅色で、内側に淡緑色~黄色の斑点があります。

花は5月下旬に開花していましたがまだ開いていない蕾もあり、6月になっても花は見れるのではないかと思います。


ミヤマガマズミ
高さ3mほどになる落葉樹です。花は5月下旬に開花していました。

花は白色で、径5mmほどになります。

草に咲く花
ミヤマエンレイソウ
高さ20cmほどの多年草です。
4月下旬、森の小径コースでつぼみを見かけました。

5月になってすぐ同じ場所に行くと、開花していました。



5月中旬にもう花は枯れていました。


チゴユリ
長さ20~30cmになる多年草です。
5月中旬に見かけました。


花は白色で径3cmほどです。
5月下旬に来た時には、もう見つけることができませんでした。

ギンラン
高さ20~30cmの多年草です。
5月下旬に咲いているところを見つけました。

よく似た種クゲヌマランやササバギンランと見分けるポイントは、唇弁基部に突き出た距です。

マイヅルソウ
高さ10~20cmの多年草で、地下茎が伸びて群生しています。
花の時期は5月中旬~下旬のようです。

花は白く、径5mmほどと小さいです。


コキンバイ
高さ15cmほどの多年草です。径2cmほどの黄色の花を咲かせます。
5月上旬に終わりかけの花を見つけ、次にに来た時も探したのですが、もう見つけることはできませんでした。

葉は長い柄がある3出複葉です。

タチツボスミレ
高さ10cmほどの多年草です。
5月中旬に咲いていました。


ジンヨウイチヤクソウ
高さ10~15cmの多年草で、地下茎が伸びて群生します。
大沼公園内では数が多く、最もよく見ることができる花かもしれません。

5月下旬には蕾のものが多かったですが、咲き始めている個体もありました。


クルマバソウ
高さ20~40cmの多年草で、地下茎が伸びて群生していることが多いです。

葉は6~10枚(本葉2枚で他は托葉)です。
花は白色で径5mmほど、形は漏斗状です。

オククルマムグラ
高さ20~40cmの多年草で、上のクルマバソウによく似ています。
葉は普通6枚(本葉2枚、他は托葉)が輪生します。

花は白く径3mmほどで、形は皿状です。

ミツガシワ
沼の中に生える高さ30cmほどの多年草です。
5月中旬に白い花を咲かせていました。


5月下旬に同じ場所を訪れた時には、花は終わっていました。
