8月の大沼公園では、7月に咲き始めたホツツジが見ごろを迎えます。水辺にはエゾミソハギやドクゼリ、タチギボウシなどが咲きます。一方で、この時期野山でよく見かけるアザミの仲間は見つけづらいです。
8月の大沼公園(島巡りの路コースと森の小径コース)で、見ることができた花を紹介します。
沼に咲く花
ヒツジグサ
スイレン目スイレン科
6月上旬から咲き始め、8月下旬になってもまだ咲いています。
未(ひつじ)の刻=午後2時ごろに開花することから、ヒツジグサの名前がついたとされています。
ネムロコウホネ
スイレン目スイレン科
ヒツジグサと同じく6月上旬から咲き始め、8月になっても咲いています。
木に咲く花
エゾヤマハギ
花を見ることができるのは7月下旬~9月です。陽当たりの良い場所に生えます。
ホツツジ
高さ1~2mの落葉樹です。花の時期は7月中旬~8月です。
長い雌しべが特徴的な花です。
ノリウツギ
高さ5mほどになる落葉樹です。花の時期は7月中旬~8月上旬です。
多数の両性花のまわりに白いがく片のみの装飾花をつけます。
草に咲く花
タチギボウシ
花の時期はは8月上~中旬です。水辺の湿った場所に生えます。
キツネノボタン
花の時期は長く、6月中旬~9月です。湿地に生えます。
ヤブハギ
花の時期は7月中旬~8月です。
果実の豆果は人の衣類や動物にくっついて運ばれます。
ナガボノシロワレモコウ
花の時期は8~9月です。沼辺の湿った場所に生えます。
花序は円柱形で長さ2~7cm、先が垂れます。
オトギリソウ
花の時期は7月下旬~8月中旬です。
花弁には黒い線があり、縁には黒点があります。雌しべの花柱は3個あります。
エゾミソハギ
花の時期は7月下旬~8月です。沼のほとりに生えます。
エゾミソハギの花には3タイプあります。下の写真は雌しべが短いタイプです。詳しくは→フトモモ目ミソハギ科
クサレダマ
花の時期は7月下旬~8月上旬です。湿地に生えます。
ツルリンドウ
つる性植物です。花の時期は8~10月です。林内に生えます。
ヒロハヒルガオ
つる性植物です。花の時期は7月中旬~8月です。陽当たりの良い場所に生えます。
オオマルバノホロシ
花の時期は7月上旬~8月です。湿地に生えます。
茎はややつる状で、ナスによく似た花をつけます。
8月下旬には赤い果実を見ることができました。
ハッカ
花の時期は8~9月です。
通常湿地に生えますが、下の写真の個体は沼に面したコンクリート擁壁の隙間から生えていました。
ヒメシロネ
花の時期は7月下旬~8月です。湿地に生えます。
イヌゴマ
花の時期は7~8月です。湿地に生えます。
ミヤマトウバナ
花の時期は7月中旬~8月です。
このミヤマトウバナと次に紹介するイヌトウバナはとてもよく似た植物ですが、公園内のある場所に少しだけ離れて生えています。生育環境を観察すると、ミヤマトウバナの方がより明るい場所を好んで生えているような気がしました。
イヌトウバナ
花の時期は7月中旬~8月です。やや湿った場所に生えます。
ミヤマトウバナに似ますが、花穂が短く何段にもなりません。
がく筒には長毛が生えます(ミヤマトウバナは短毛)。
サワギキョウ
8月下旬に咲き始めます。沼のほとりに生えます。
エゾゴマナ
8月になって咲き始めました。背の高い多年草で、陽当たりの良い場所に生えます。
エゾノコンギク
花の時期は8~10月です。草地など陽当たりの良い場所に生えます。
アキノキリンソウ
花の時期は8月中旬~10月です。
オオアワダチソウ
北アメリカ原産の帰化植物で、8月下旬から咲き始めます。
ヒヨドリバナ
花の時期は7月下旬~8月です。
サワヒヨドリ
花が咲くのは8月からで、ヒヨドリバナよりも遅いです。沼のほとりに生えます。
花は薄いピンク色です。
アメリカセンダングサ
北アメリカ原産の帰化植物です。沼のほとりに生え、8月から咲き始めます。
ヤナギタンポポ
花の時期は8月です。柳の葉のような茎葉が特徴的です。
ヤマニガナ
花の時期は7~8月です。
ドクゼリ
花の時期は7月下旬~8月上旬です。沼のほとりに生えます。
ドクウツギ、トリカブトと並んで日本三大毒草の一つです。